上昇運動

高校生の頃、勉強をしなかった。あまりにしなかったので私の大人として持っているべき教養みたいなものは中学からすっぽり抜け落ちてる。四六時中部活をしていた。四季折々部活をしていた。なんなら今日も部活に遅刻してパートリーダーにしこたま怒られる夢を見て泣いたぐらい、私の高校生活において縋るものはそれしかなかった。進学校だった。でも同じような境遇の人は何人かいて、テスト期間になるとつるんで、自分がどれだけ勉強していないかだとか今回は誰が合計点クラスビリになるか賭ける、とかそういうことをやっていた。テスト後に全校生徒に自分の校内順位とクラス順位が書かれた紙が渡される。

今回のビリは〜?……私で〜す!え〜さくちゃんか〜意外〜!でも納得〜 なにそれ怒るよ〜

みたいな 

部活を引退したら痛い目を見るよっていうのは言われるし言われる前から自分らで分かっていて。進学校っていう中で居場所をなくした落ちこぼれたちは落ちこぼれたことを面白いコンテンツとして外部出力しなきゃいけなかった 仮にも生徒の大半はいいとこ育ちのおぼっちゃまお嬢様だから、本気でビリの子をけなしたりなんかしなかった。もちろん、反骨精神が転じて勉強が出来る人たちを馬鹿にしたりなんてする訳もなかった。中には私と同じ部活で同じ活動をしながら成績トップを維持していた友達だっている。地元の中学で頭がいい勉強が出来るともてはやされて入学して自分の不器用さと根気のなさが露呈して手が回らなくなって、自滅。悔しかったし情けなかった。あれは誤魔化しだったんです。

一つ目の大学は、文章を書く大学だった。文章にしか特化していないから、成績は常によかった。二つ目の、今の大学は、とんでもなくレベルが低い。一つ目の大学から偏差値が30下がる。それでも行きたかったのだからしょうがない。私は自ずとすこぶる出来る子になった。だから周りにいらいらするようになった。やれば出来るのにどうしてやらないんだろ どうしてこんな簡単なことが出来ないんだろ もはや周りを見下すことにしかモチベーションを見出せない

もしかしたら高校の時の同級生たちも私らを見て頑張ろってなってたのかもしれない ごめんね 私、純度の高いモチベーションで動けなくなってしまってごめんね

 

 

みたいな話 つまんな

 

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