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無印良品でノートを買って、日記を書き始めた。猫が来るまでの日記。近々家に子猫がやって来る。嬉しさのあまり頭の中がねこねこうるさいから筆で以って気持ちを落ちつけようと思って。書きあがった2ページ半、わたし、こんな人間だったか?楽しみ、幸せ、嬉しい、わくわく、ポジティブの類語辞典。単語を書き連ねた浅く広いだけの文章。わたし、こんな人間じゃないだろ。自分で自分に違和感、解離。まずい豊かな人間になりかけてる。それはとてもいいことなのだけれど。カウンセラーさん精神科の先生彼氏親、わたしの普段を知っている全員が口を揃えていいことだって言う。これはまずいぞ、という恐れ。豊かになったら、自分の中から言葉が消える。言葉は貧しさの上にある。貧しさの上で輝く。絶望を語る時、言葉は1番綺麗になる。自ずと洗練を経る。わたしの言葉が輝いていたのはわたしが貧しさの中にいたから、理論。卵が先。わたしが貧しさの中にいたから言葉が残された。鶏が先。待って待っていかないで、でも猫は来て。葛藤。病床に伏せっていた受験期の日記を見るたびに芸術か?となる。わたしがわたしの中から自意識をなくせたなら、使える全ての手を使って追い詰める。もっと絶望の中で言葉を吐いて。

豊かな人間の言葉は画一的になる。それは正しいこと。バーベキュー、楽しい。うちの子、かわいい。テスト、嫌い。親、うるさい。夏、暑い。正しさと基準の感覚は画一的だから生まれる。だから何も残さなくていい。自分の中に残せばいい。貧しい人間は発信したい。自分の中から出したい。だから残る。残るから読まれる。読むことが出来る。

私は自分がいい方向に向かっていることに気付いている。ここから豊かになっていって、完全に言葉をなくしたとき、それは幸せなのかも

 

 

徹夜明け